COCO PALMのラオス旅行記
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Coco Palm's Travel Report
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NATSUKO in ラオス
 
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Vol. 1  ビエンチャン入国

 ラオスはインドシナ半島に位置し、周囲を中国、ミャンマー、タイ、ベトナム、カンボジアの5つの国に囲まれた内陸国だ。面積は24万平方キロメートルで日本の約3分の2だが、人口はわずか561万人。ということは、最近、600万人を超えた千葉県の人口より少ない。ラオス国内を飛行機で移動することがあったら、ぜひ窓の外を眺めてみてほしい。ラオスの空港を飛び立つと間もなく、先ほどまで目にしていた道路や町並み、水田がいつの間にか消え、見渡す限りこんもりと丸みのある小さな緑色の山、山、山……。その谷間を縫うように蛇行した川がくねくねと曲線を描いていて、時折、白い細い線のような道が1本、山の斜面に沿ってすーっと延びている。このように、国土の大部分が、山、森林、川で占められている自然の豊かな国がラオスなのだ。

 日本から首都ビエンチャンへは、空路でタイのバンコク経由、もしくはベトナムのハノイ経由で入国するのが一般的だ。しかし、タイの東北の都市、ウドンタニから陸路で友好橋(Friendship Bridge)を通って入国することもできる。メコン川にかかる全長1,174メートル、幅12.7メートルの友好橋は、タイのノンカーイとラオスのビエンチャンを結んでいる。オーストラリアの援助によって4,200万オーストラリアドル(約38億円)をかけて、1994年4月8日に完成した。

 友好橋には歩道も付いている。ラオス側からであれば、橋の下の金網で囲ってある部分に入り口があり、係員に5,000キープを支払えば、国境である橋の真ん中まで歩いて見学することができる。だが、炎天下の中、橋の上を歩いて見学する人はめったにいないようだ。手持ち無沙汰の係員は、橋げたの日陰で椅子に寝そべって昼寝をしている。直射日光の下では日差しが強く、かなり暑いが、日陰は意外に涼しくて、昼寝にはぴったりの陽気。自然にウトウトしてしまうのも無理はない。片道1車線の友好橋は、時々、思い出したように自動車、バス、トラックなどが行き来する程度で交通量はそれほど多くない。

タイとラオスを結ぶ友好橋


ビエンチャン入国側。係員にパスポートを提示する。
タイのウドンタニとラオスのビエンチャンを結ぶエアコン付バス
 友好橋からビエンチャン市内に向かって車で数分ほどの場所には出入国管理局がある。出入国管理局が併設されたバスターミナルと言った方が当たっているかもしれない。エアコン完備で窓にカーテンの付いている手入れの行き届いたきれいなバスが何台も発着している。入国する場所と出国する場所が、建物をはさんで左右に分かれており、郵便局もある。混雑しているというほどでもないが、出入国する外国人観光客やラオス人達が列を作って並んでいる。

 話は戻るが、今回は、成田→バンコクをタイ国際航空(TG)、バンコク→ビエンチャンは、同日に乗り継ぎのできるラオス航空(QV)を利用することにした。TGで乗り継ぐ場合は、バンコクに1泊しなければならないからだ。

 10:45成田発15:45バンコク着のTG641に搭乗すると、乗務員もにこやかで、さすがは「微笑みの国」タイ。昼食は、牛肉の煮付とライス、もしくはシーフードパスタからチョイス。牛肉とライスは少し硬めかな?と思いながらもビールをおかわりして全て平らげくつろいでいると、定刻通りにバンコクのドンムアン空港に到着した。


 バンコクのドンムアン空港では、タイ国際航空から、ラオス航空(QV)の乗り継ぎカウンターまで歩いて10分程度。でも、ビエンチャン行きQV424は18:30発なので、遅延さえなければ乗り換え3時間で余裕はある。カウンターにQV424と書かれた手書きのボードが出たら、チェックイン開始。搭乗時間になったら、バスに乗り込み、空港のターミナル沿いを端から端まで延々と走ると、ようやくバスは目的のラオス航空の機体に横付けになった。


 タラップを上って飛行機に乗り込んだが、いつもと違う妙な違和感が。ん?何だろう?と思った途端、すぐにその訳がわかった。一様に乗務員が無表情なのだ。入り口で乗客を出迎えている女性客室乗務員は、若くて顔立ちもすっりきとした美人。だが、「サバイディー(こんにちは)!」と声をかけても、能面のように表情を変えず、おまけに一言も発しない。「にっこりすれば、かわいいのに」と思わずつぶやく。「微笑みの国」がキャッチフレーズのタイ国際航空からの乗り継ぎだったため、特にギャップを感じたのか?それとも、今まで日本で知り合ったラオス人が、明るくて気さくな人たちばかりだったからか?今までのラオス人のイメージが少し崩れる。


 ラオス航空の客室乗務員は、バンコクでタイ国際航空による研修を受けているということだが、サービスに関してはあまり成果が出てないように見えた。ラオス唯一の政党であるラオス人民革命党も、社会主義であるマルクス・レーニン主義を堅持しているので、まだ国民全体が資本主義社会のサービスになじみがないのかもしれない。この後、ラオス国内を移動するためにラオス航空に6回ほど乗ったが、「サバイディー!」と挨拶して、愛想よく「サバイディー!」と返答してくれた客室乗務員のお姉さんはたった1人だった。接客に限らず、もろもろのサービスに関してはこれからの国だと感じたが、その反面、素朴で普段着の人たちと接することのできる国なのだろう。考えてみれば、スマイル0円と掲げられた看板の下で注文を取るマクドナルドのお姉さんの商業的笑顔とどっちがよいと言われれば悩むところだ。自然体で、無理をして作り笑いをしないところが、今のラオスの良さなのかもしれないと思い直した。

今回の旅行で、唯一笑顔が素敵だったラオス航空の客室乗務員。残念ながら、他のスタッフはスマイルなしだった。しかし、だれもが必要な業務は一通りそつなくこなしていて、ルーズとか怠慢というような印象はない。

 さて、機内に入って自分の座席まで行くと、すでに他の人が座っている。今回は満席のため、万一、自分の座席がないと困るので、搭乗券を見せて席を移動してもらうことにした。でも、こんなことは1度だけでなく、その後、何度か経験することになった。国際線はそれほどでもないようだが、国内線となると、皆、適当に座っており自由席状態だ。いちよう搭乗券には座席番号のシールが張られているので、自分の座席に座っている人がいても、搭乗券を見せて違う席であることを伝えれば移動してくれるが、見たところ、移動を促す人はあまりいないようだった。日本人のように、窓側、通路側など座席位置にはあまりこだわらないようだ。

 そうこうしているうちに、30分遅れで19:00に出発したラオス航空は、夕闇の中をビエンチャンへと飛び立った。ビエンチャンへの飛行時間は1時間20分。サンドイッチとコーヒー、紅茶の軽食が出ると、まもなく飛行機は高度を下げ始め、ビエンチャン空港に到着した。

 ビエンチャン空港は、駐機場からターミナルに向かう途中に大きな2本の円柱状の柱がある。その柱の下には入り口があり、そこからターミナルに通じる上り階段が続いている。看板もなく、案内人もいないので、初めての人は、どこからターミナルに入るのかわかりにくいだろう。日本人はアライバルビザの手続きがあり、申請用紙に必要事項を記入した後、事前に用意した顔写真(3.5×2.5センチ、白黒、カラーどちらも可)1枚、申請料金30米ドルを提出すると、その場でビザを発給してくれる。申請料金30米ドルは平日料金で、土日祝日は31米ドルになる。出入国管理官に休日割増手当てがあるのかどうかはわからないが、1米ドル高いのは休日割増なのだろう。

 ちなみに、ラオス渡航前に、在日ラオス人民共和国大使館でも事前にビザ取得が可能だ。実は、「年末なので混んでいるといけないから、事前にビザ申請を考えているのだが」とラオス大使館の方に相談したのだが、「混んでませんよ」と一蹴された。実際、搭乗者の多くはラオス人で、ビザ取得の必要な外国人観光客はそれほどいなかった。入国時に申請しても長時間待たされることはないだろう。

 アライバルビザの手続き後、入国審査を済ませて階段を降り、成田空港で預けた荷物を受け取る。それから、税関を通ると、外に出られる。出口の手前には両替所もあり、当面のキープが必要なら、ここで両替するとよいだろう。ターミナルの外に出ると、すでに真っ暗だった。「やっとビエンチャンに到着した」と、未知のラオスに期待が膨らんだ。

 「Vol. 2 ビエンチャン市内」に続く。


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