NATSUKO in ラオス

NATSUKO in LAOS
HOMEムー先生のサバイディー(こんにちは)!ラオスのお正月リポート COCO PALMのラオス旅行記 
NATSUKO in ラオス
 
ラオス語講座ラオス語翻訳・通訳ラオス行き格安航空券ラオス旅行情報ラオス関連コラム


Vol. 3 ★国境越え危機一髪


ワンタオ村の民家。夕方なのに人影はない。皆、どこへ行ったのだろう??
 タイとラオスの国境のラオス側の街、ワンタオ村に話を戻そう。村に入った私は、取りあえず辺りを散策することにした。

 ぶらぶら歩いてみたが、お客のいないし〜んと静まり返った土産物屋や食堂が軒を連ねていた。日本人や外国人旅行客の姿は全くなく、時々、見かけるのはタイ人の旅行客だった。私は、探検家の精神でずんずん奥に進んで行った。そこには、庶民の暮らす質素な家々が立ち並んでいた。しかし、ここも人の気配は全くなく、少し寂しい雰囲気であった。


 私は、先ほど来た道を戻り、一件の安食堂に入った。安食堂といっても、テーブルと椅子だけを出し、普通の家で店を開いて商売しているのだった。もちろん客は私だけだった。のどが渇いていた私はジュースを注文し、店のおばさんと少し話をした。


 旅に出ると、私は決まって現地の人と片言の現地語でコミュニケーションを試みる。現地の事情を知り、そこに暮らす人々の生活を垣間見ることによって、私は「ああ、ここにもがんばっている人がいる!私もがんばらなくっちゃ!」と、心にその感動を新たに刻み込ませるのだ。

 のどを潤した後、また少し歩いてみると、そこには何とも懐かしい光景が!その懐かしい光景とは、かつて日本で大ヒットしたテレビゲーム、スーパーマリオのことだ。店番をしていた20歳くらいの女の子が1人でスーパーマリオをしていたのだ。私は思わずその子に話しかけつつ、半ば強引に店の中に入っていった。そして、しばらくそのゲームを「懐かしい〜」と思いながら見ていた。そうすると、その子は「ここに座って」と、椅子をすすめてくれた。ずうずうしくもそこに座ると、女の子はゲームをやらせてくれるという。「待ってましたっ!」とばかりにゲームをやらせてもらうことにした。やってみて気づいたのは、AボタンかBボタンか何のボタンか忘れてしまったが、動かなくて壊れていた。だから、マリオがジャンプできないのだ。でも、私はすごくうれしかった。「まさか、ここラオスの国境の街で、私が小学校2年生の頃に遊んでいたスーパーマリオができるとは!」一種の感動だった。

 楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうものだ。とは言っても、私が店先のスーパーマリオを発見したのは17時30分頃だから、国境が閉まる30分ぐらい前だったと記憶している。マリオに夢中になっているうちに、気づいたら国境閉鎖まであと5分!私は、その女の子に「本当に楽しかった!ありがとう!」とお礼を言うと、ダッシュで国境付近と戻って行った。なんと、ギリギリ!毎日18:00にタイの国歌が流れるのだが、私が国境の柵にたどり着いた時には、国歌と共に係員が柵を閉めているところだった。ま〜大変!私は、国境が完全に閉まる前に、なんとかタイにたどり着くことができた。あ〜ひと安心。

 実のところ、私の荷物はタイのゲストハウスに置きっぱなしだったし、更に危ないことに、私はラオスのビザを持っていなかった。それに、後でわかったことだが、ラオスのワンタオ村には、外国人が泊まれるゲストハウスが一軒もないというのだ…。まさに危機一髪!

 それにしても、アッという間の出来事だったので、そのスーパーマリオの女の子に本当に簡単なお礼とお別れしか言うことができなかった。私は、明朝、この国境の町を発つ予定だったが、もう少しその子と話したいという気持ちだったので、後ろ髪を引かれる思いでワンタオ村を後にした。

 タイ側に戻ると、私はタイ側の国境の町、チョーンメックを散策しながら、荷物の置いてある我がゲストハウスへと戻って行った。そのゲストハウスは、夫婦が最近開業したらしく、床に布団が敷いてあるだけのシンプルな部屋のゲストハウスだった。トイレ兼シャワールームは共同で、もちろん水シャワーだった。といっても、本当はシャワーではない。水が貯めてあって、そこから桶で水を汲み取るという仕組みだ。日頃、いくら他人から「タイ人みたい!」と言われている私でも、このように元々貯めてあり、蚊が発生していそうな、どこの水だかわからない水を浴びるのは少しためらわれた。私は、「1日くらいお風呂に入らなくてもいっか!」とあきらめかけたが、思い直して、わずかな期待を胸に、そのゲストハウスのお母さんに聞いてみることにした。「この町にはいくつのゲストハウスがあるんですか?」 

 すると、なんと、チョーンメックには民宿のような宿が3軒あることがわかった。このゲストハウスの他に、お母さんが経営する山の上にあるもう1つの宿、そして、別の経営者の宿も1軒あるというのだ。もう1軒については、私ももう確認済みで、見るからに入りづらい雰囲気だった。そこで、お母さんは「今行けばまだ暗くないので、山の上にある宿を見に行きましょう!」と私を誘ってくれた。私はバイクに乗せてもらい、見に行くことにした。

 しかし、ただ普通にバイクの後部座席に乗るのではない。4人乗りで行くと言うのだ。最初、私は「4人乗りなんて無理でしょう?止めましょうよ〜」とお母さんを説得した。しかし、お母さんは「大丈夫よ!」の一点張り。「こんな機会でもなければ、4人乗りなんか体験できないだろう」と思い直し、お言葉に甘えて(^^)4人乗りにトライしてみることにした。3歳くらいの女の子が1番前、お母さんが運転、その後ろに5歳くらいの男の子、そしてお尻がずり落ちそうになりながらも無理やり乗っている私…という組み合わせで一台のバイクに乗り込んだ。

 夕暮れの中、バイクは道なき道をくねくねとゆっくりと登って行った。途中、急な山道を登っているうちに、どんどんお尻がずり落ちそうになる。時々、お母さんに「落ちる〜!」と叫ぶと、一旦、停車してくれる。そこで、また体勢を整えてから、再び山道を登る…というパターンを何度か繰り返しながらやっとのことで頂上に辿り着いた。

 お母さんは「ここだよ」と、その山の上の宿まで連れてってくれた。なんと、そこは、一軒一軒が離れになっているミニバンガローだった。私は、お母さんに「今、何人泊まっていますか?」と質問した。しかし、驚くべき返事が返ってきた。「今日は誰もいないわよ」お母さんから「ここに泊まりたい?」と聞かれた私は即答した。「やっぱり元の宿にします!」

 そのバンガローの近くには、見晴らしのよい休憩所のようなところがあった。私はその美しい景色をぼんやりと心に染み込ませて、一人の世界に浸ろうとしていた。が!しかし、ふと横を見ると、タイ人のおじさん、おばさんたちが、お酒を酌み交わし、夕飯を食べながら、何やら盛り上がっていた。そして、私が外国人だとわかると、その中の好奇心旺盛なタイ人おじさんの1人が話しかけてきて、「一緒に食べましょう」と誘ってきた。こんなところで何をしているのか興味津々だったが、お母さんたちが完全に暗くなる前に帰るというので、私も一緒に帰ることにした。「さようなら〜!」

 そして、再び、元来た道を4人乗りで帰って行った。下りは加速が付く分、もっとすごかった。お母さんはお構いなしに猛スピードで山道を下っていった。その時のスリルと言ったら…。でもすごく楽しかった(^^ゞ 

 さて、宿に着くと、辺りはすでに夕闇に包まれ、夕飯の時間になっていた。私は夕飯を食べるために、1人でまたこの町を歩き回ってみることにした。すると、またまた現地の人との感動的な出会いを経験することになったのだ…。

 さて、この続きは次号でお話しましょう。そして、私は、再び国境を越えて、あのスーパーマリオの女の子にお別れを言いに行くことができたのでしょうか?



Vol. 1 ★国境越えに初挑戦〜タイからラオスへ
Vol. 2
★ラオス、ワンタオ村での蜂蜜売り
Vol. 3
★国境越え危機一髪!
Vol. 4 ★国境付近、人々の出会いと別れ


INJ HOME    INDONESIA   MALAYSIA    THAILAND    CAMBODIA    LAOS